「四季」 折々に思いつくまま!

いつも元気で、笑顔で、楽しい 「好々爺」です <ASC23期生>

4月 卯月

今年もあっという間に4分の1が終わりますね。今日から卯月 ! 諸説ありますが卯の花が咲く月というのが由来だそうです。

春の七草について、こんな歌があります !

せりなずな  ごぎょう  はこべら  ほとけのざ 

       すずな  すずしろ これぞななくさ

この歌は平安時代の四辻善成という人が読んだということになっていますが、はっきりとは解明されていないようです。

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せり「芹」1か所から競り合って生えていることから、この名が付いたと言われています。冬でも枯れなかったので、昔は重宝していたのかもしれません。

なずな「薺」ぺんぺん草のことです。三味線草とも呼ばれます。
小さいハート型の葉っぱが可愛らしく、畑や土手など至るところによく生えています。なずなという名前は「愛でる菜」から「撫で菜」になり「なずな」になったという説もあります。 花言葉は「あなたに全てをお任せします」(^^)/

ごぎょうは「御形「御」は丁寧な意味を持つ接頭辞で、「形」は人形(ひとがた)のこと。厄除けのために「御行(おぎょう・ごぎょう)」と呼ばれる人形を川に流す雛祭りの古い習慣がありました。
この時に供えられる「母子餅」に、この草が使われたことから「御形(ごぎょう)」と呼ばれるようになったとされています。 道端や畑などによく見られる草です。

はこべら「繁縷ハコベという名前の方が一般的です。中国語の漢字をそのまま当てて、はこべと読ませたようです。日本古来の名前は 波久部良(ハクベラ)といったようですが、これが転化して「はこべ」となったようです。昔から食用植物として用いられ、小さな白い花が可愛らしくそこかしこに生えています。

ほとけのざ「仏の座」春の七草でのほとけのざとは「コオニタビラコ」というキク科の植物のことです。
初春の水田で、ロゼット葉を広げて地面にはっている姿から「仏の座」と付いたようです。 密が甘いということが有名で、小さな花の根元をちょっと吸うと、甘い蜜があるそうです。

すずな「鈴菜かぶのことです。根の形が鈴に似ているからこの名が付いたという説が有力です。「鈴菜」と書くように根ではなく、葉のことを指します。「蕪(かぶ)」の由来は、弓矢の先に付ける鏑(かぶら)に形が似ているからという説もありますが、頭を意味する「かぶり」や根を意味する「株」など諸説あります。

すずしろ「清白」だいこんのことで「オオネ」とも呼ばれ、その字の通り「大きな根」から「大根」となりました。大根の花言葉は「潔白」「適応力」です。土壌の適応力が高いために、この花言葉が付けられたのではないか、という説があります。

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   春の七草の「すずしろ」 だいこんの花です !

日本は大根の一大生産国にして一大消費国. 世界の生産量・消費量の9割が日本とのこと 、 (^^♪

古くから日本の食文化に欠かせられない食材として親しまられた大根、種類が多いことでも有名です。その種類は、日本だけでも有に100種は超えているとも、練馬大根、三浦大根、聖護院大根、、、漬物・煮物・切干大根・おろし・おでんになど多種多様にわたり日本の食卓に欠かせない食材です。

では、「だいこん」は日本原産! とそんな声が聞こえてきそうですが、 答えは NO!?

大根の起源となる植物は、黒海カスピ海に挟まれたコーカサス地方が「原産地」とされ、現在でいうとアゼルバイジャンアルメニアグルジアの三国がこの地域に当たる。その後、大陸の方々へと広がったようです。

紀元前3000年頃、今から五千前にピラミッドの建設ラッシュを迎えたエジプトで、働いていた人たちの食糧の中に、大根が用いられていたという記録が残っています。

まさか、古代エジプトで大根が食べられていたとは! 驚きですね !

東洋へ渡ったのは、それからさらに時を経て、約3000年前と言われています。中国では蘿蔔(ラフク)・菜菔(ライフク)と書き、ヨーロッパのラファヌスやラデイシュの音をうつしたといいますから、中国へは原産地経由でなく、ヨーロッパから伝わったのではないかと言われています? 中国最古の「語釈辞典」にその記述があります。
日本には、その後中国、朝鮮からもたらされたとされる説が有力です。
日本最古の歴史書古事記」(和銅5年 712年)のなかに、仁徳天皇が詠んだ歌に「淤富泥(おおね)」という野菜が登場する。

 つぎねふ 山城女の 木鍬持ち 打ちし  淤富泥(オオネ)根白の白腕の 枕かすけばこそ知らずとも言はめ

 山城の乙女たちが耕作した大根を掘り起こす姿を見て、白い大根から共寝した婦人の白い腕を思い出し、よもや知らないとは、天皇といえども万葉人のおおらかな歌です。

これが今でいう大根のことで、歌が詠まれた頃には栽培されていたとすると少なくとも、1300年前に日本に大根が存在していたことになります。

「おおね」と親しまれていた大根。その呼び名が「だいこん」に変わった年代は定かではないが10世紀以降の書物には、大根と記されているものが多くあります。

徒然草(元弘元年頃 1331年)第六十八段には、『土大根を萬にいみじき薬として、朝ごとに二つづつ焼きて食ける事、年久しくなりぬ』 とあります。

日本の伝統的な年中行事のひとつ人日の節句に食べられる七草粥の中にも大根「すずしろ」が入っています。こんなところからも大根が古くから、日本の生活に溶け込んできたことがうかがえます
七草粥」として知られている1月7日、この日は五節句の一番最初、「人日(じんじつ)の節句」にあたります。

 大根の文字は正倉院文書(天平宝字6年 762年)「奉写二部大般若経銭用帳」の中の『三十二文買大根六把直別七文一百三文買大根十四把直 五把別八文 九把別七文…』が初見とされています。

 延喜式( 延喜5年 905年)の頃には、天皇の召しあがるものとして、『畑四十七町歩 水田六反二三四歩』とあり、二十種類の野菜の中に大根は記載されており栽培されていた事がわかります。

 和名類聚抄( 源順編 承平4年 934年)には『音偪和名於保禰 俗名大根二字』 事物起源辞典 衣食住編 東京堂出版とあり、この頃はまだ大根は俗字としています。大根(オオネ)にあてた漢字をを音読でダイコンと呼ぶようになったのは室町中期あたりからといわれています。

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和名は「 むすかり」 ヒヤシンス科でポトリオイデス・ハマメリス・ベルナリスと別名前があります。 耐寒性が強い。 花ことば、寛大なる愛・明るい未来 です

江戸大根は、参勤交代やお伊勢参などに伴い、「太くて育てやすい!」と人気を博し各地に広まった。ちなみに大根は、隣同士で違う品種を植えても受粉し、成長する。ということは、地方の大根と江戸大根を一緒に育てると自然と混合品種が生まれるというワケで、これが土地固有の大根が発展した理由です。

東海道中膝栗毛  十返舎一九(享和2年~1802年)五編上に、『宮重大根のふとしくたてし宮柱は、ふろふきの熱田の神の慈眼す』 とあり、江戸も中頃を過ぎると庶民の食べ物として普及していたようです。

今では、どこのスーパーも青首大根一色ですが、その昔大根といえば練馬大根が主流でした (^^♪

大根の練馬か、練馬の大根か と言われるほどに名をはせた練馬大根の栽培は、江戸時代の元禄期頃には盛んになりました。当時すでに人口百万をこえる江戸の需要にこたえる野菜の供給地として、練馬大根の栽培も発展しました。

よい大根を作るための肥料は、江戸の下肥(人糞)が用いられ、野菜を納める代わりに受け取る貴重なものでした  (@_@。

 練馬で大根が栽培されるようになったのは、五代将軍綱吉が右馬頭の時脚気にかかり、陰陽師の占いで城の西北馬のある地に転地療養すれば治るといわれた事に始まります。そこに殿舎を建て療養し、その折に尾張から宮重大根の種子を取り寄せ植えたところ、土地に適したと見え巨大な大根が出来たといわれます。一説には三貫目四尺余りあったといわれます。

 脚気も良くなり縁起が良いとそれ以来毎年献上を命じられ、年々作るようになったのが始まりとされます。

明治の中頃から東京の市街地が拡大していくのに伴い、練馬大根の生産も一層増大していきました。その練馬大根は、たくあん漬けとして製品にされ出荷しました。また、干し大根としても販売され、一般家庭でもたくあん漬けが作られました。

その後、昭和の初めのころまで盛んに栽培され続けますが、昭和8年の大干ばつや、何回かのモザイク病の大発生によって大きな痛手を受けました。その後も、食生活の洋風化・急激な都市化による農地の減少などにより、昭和30年頃から栽培が衰退し、練馬大根が出回ることがほとんどなくなってしまいました。
練馬大根の栽培が激減していくなかで、キャベツ栽培が主になり、現在の主要生産物はキャベツになっています。

現在では、人気の高かった練馬大根も、家族構成が変わったことや嗜好もかわり、長くて、太くなりすぎる事から消費者に敬遠されるようになります。今は漬物用が主流となっています。

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 マンサク花: 日本原産の国有種で、言語は、早春に咲くことから「まず咲く」「真先に咲く」また多数の花が豊年に通じることから「万年豊作」と由来する説があります。 

愛知は日本の大根のふるさと !

「青首大根」現在では、国内で生産、流通が9割以上占め、おいしくて、育てやすく主流です。愛知県 清須市の旧春日村宮重が発祥の「宮重大根」がルーツとされています。

特徴は、地表から出た首の部分は葉緑体ができて淡い緑色・みずみずし食感があり、すが入りにくい・甘みが強い・ 病気に強く栽培が容易 ・ 生食、煮物、漬物と幅広くつかえる ・白首(練馬)大根に比べて小ぶりで買い物に便利。

「宮重大根」首大根の元祖と言われ、昭和20年代以降、連作障害などで一時期消失するが、平成に入り昔の宮重大根に近いものが復活しました。

守口大根長さ1m20cm以上に及ぶ超長い大根です。 尾張名物「守口漬け」の素材で、最大生産地は愛知県 扶桑町です。年間生産 243t   

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 2013年に、191.7cmの「世界最長の大根」としてギネス世界記録に認定される。

「方領(ほうりょう)大根 」あま市方領地内(甚目寺)が原産とされる白首大根です。江戸時代に尾張大根として全国的に有名となり、練馬大根のもととなった。

 よく知られている大根!

◆  京都「聖護院(しょうごいん)大根 」人の頭ほどある丸くて大きな大根です。煮崩れが少なく甘くて、おでんに最高!

◆鹿児島桜島大根」通常10kgですが、大きい物だと20~30kgほどにもなる。   ギネス世界記録に「世界一重い大根」に認定される。

◆  沖縄「島大根」沖縄在来種で、丸々としたいとっくり形で、重さ3~5kgと大きく、年越しや正月の肉汁の具に使われる。

◆  宮崎「糸巻き大根」大根に幾重にも糸が巻きついたように筋が入っているのが特徴で、甘みが強い。

西米良村の山の斜面を焼き、焼き畑農法で栽培される伝統野菜です。

◆  石川「源助大根」金沢の伝統野菜で、太くてずんぐりした形で、煮崩れが少なく味がしみこみやすく、おでんに最高!

◆  東京「亀戸大根」白くてきめ細やかな肌から「お多福大根」と呼ばれている。かつては、江戸時代から大正時代まで江東世区内の亀戸一帯で栽培されてきた、小ぶりで、先がくさび形になっているのが特徴です。

◆  長野「うえだみどり大根」真田の郷で知られる上田市で栽培、外観だけでなく、中まで緑色でステックサラダに最適! たくあん」漬けに良し!

◆  秋田「松館しぼり大根」日本一辛い大根で、鹿角市八幡平の松館地区で古くから栽培されている。大根の「しぼり汁」だけを蕎麦の薬味として使うのが最高!

◆  秋田いぶりがっこ白く大根を囲炉裏の天井につるして、その熱」とナラの木などの煙りでいぶして作る漬物、甘い香りとバリバリした食感が最高!

「がっこ」とは、秋田の方言で「漬物」をいみする。

日本の風土になじみ、広く浸透した大根!まだまだ日本の各地に根付いた沢山の大根がありす。また漬物に、凍み大根・切干大根のように保存食としても広く利用されています。世界各地に大根はあれど、ここまで多彩な品種が育ったのは日本ぐらいなものです。ちなみに今では「DAIKON」で通用するほど、日本の野菜として世界に知られています  (^^)/

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ハナニラ」の花が咲いた! 「別名 ヘツレヘムの星」と言われます

 江戸時代の儒学者貝原益軒」は、「 蘿蔔(蘿蔔)は野菜の中 の上品也常に食くふべし」と自己の健康体験に基づいて大根を食材の一つに挙げて常に食することを「養生訓」に記しています。

大根には100種類もの消化酵素が含まれ、でんぷんやタンパク質、脂肪分を分解し消化を助けてくれます。 とんかつやステーキなど、脂っこい食べ物を大根おろしと一緒に取ると胃もたれがしないと、よく知られていますね!

  京都の冬の風物詩で、「大根焚き」諸病よけに良いと大根をいただく行事があります。鎌倉時代大報恩寺の三世慈禅上人が大根の切口に梵字を書いて魔除けとしたのが始まりで、今も梵字を書いた大根を大鍋で炊き厄落としをします。

東京・浅草に、「大根まつり」があります。元旦からご本尊にお供えした大根を1月7日に風呂吹きに参拝者にふるまいます。大根は清浄、淡泊な食べ物で、体内の毒素を中和して消化を助けるとされ、聖天さまにお供えをします。

愛知西尾市にも、平安時代に始まった五穀豊穣を願う奇祭があります。

            県指定無形民俗文化材 <画像はネットより>

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赤装束の厄男が大根で男性シンボルをつくり、腰につけ「てんてこ、てんてこ」と太鼓にあわせ腰を振りながら町内を「五穀豊穣」を願い練り歩きます。

NHKの連続テレビドラマで世界中で放映されたおしん幼少期に主人公のおしんが「大根めし」を食べるシーンがありました。白米が贅沢であった戦後の貧しい時代を生き抜いた多くの日本人の共感を得ました。

大根は殺菌作用があって、滅多のことで食あたりすることがない「あたらない」と言う意味で、人気が出ない・演技へたな役者のことを指して「大根役者」「大根」だと言われる。  (>_<)

日本人が最も多く食べている野菜は?厚生労働省 2015年 公表*1日 摂取量 g)

1位は、大根  33.8g  2位は、玉ねぎ  31.6g 3位は、キャベツ  26.9g 白菜・人参・  ホウレンソウ・トマトの順です。

日本の大根収穫高は、 1位は北海道17.2万t 2位は千葉県15.7万t 3位は青森県13.3万t 4位は鹿児島県6.8万t 宮城県、神奈川県の順です。 

冬の大根が甘くて美味しいわけ? 植物は細胞内に水分を多く含む。冬の寒さの中で細胞の中のの水分が凍ってしまいます。だから大根は自衛手段として体内のでんぷんを糖分に変え凍るのを防ごうとします。(^^)/ 大根にとって生きるための自衛手段ですが、人間にとっては甘くてて美味しい大根になるわけです。

 

東京2020  オリンピック開幕まで、あと4か月、 競技大会は2021年7月23日~8月8日、東京2020パラリンピック競技大会は2021年8月24日~9月5日に開催されます。

3月25日から、オリンピック聖火ランナーが福島をスタートしました (^^♪ 復興へつなぐ121日! 桜をモチーフにしたトーチ! 

一宮市では、4月5日(月)PM14:00 稲荷公園の前をスタートし、途中宮前三八市広場を経由し、九品地公園競技場前の道路上で、PM15:15ゴール予定です。  

桜見は、しっかりとコロナ感染予防対策をして、、、、密を避け、そーっと! 楽しむ時間も少なめで、、、、ちょっと寂しい限り ! (@_@。 

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「長誓寺」 の しだれ桜

小野小町 (9番) 『古今集』春・113 

はかなくも散る桜の花に自分の衰えた美貌を重ねた一首です。

花の色は うつりにけりな いたづらに
わが身世にふる ながめせしまに

 <現代語訳>

「 桜の花の色は、むなしく衰え色あせてしまった、春の長雨が降っている間に。ちょうど私の美貌が衰えたように、恋や世間のもろもろのことに思い悩んでいるうちに 」

「いつの間に年とってしまったんだろ!」若かった頃は、誰も綺麗だって言われ、ちやほやされてたなぁ~~ なんて想いませんか !?
「能」では、老いさらばえて死んで荒れ野でドクロとなった小野小町が、現世に未練を残した幽霊として登場す場面が、、!
誰もが心に思っている「若かった頃にやり残したことへの悔いや悩み」が、年をとってくると時間の過ぎゆくのが、しみじみと早く寂しく思われます。若い方も相応の方も、遅いなんてことはないですから、今からでもやり残したことをはじめてみませんか ? ね !?

                                4/1 Marui