江戸風鈴 (写真はネットより)
夏の風物詩と言われる 花火や夏祭り、盆踊りに流しそうめんなどある中で、風鈴もその一つですね! 今ではエアコンが普及し自宅に風鈴を吊るしているという人は少ないようですが、かつては風鈴を軒先や窓際に吊るし、夏の暑さを柔らかな音が和らげてくれていました (^^♪
日本の各地でガラス、陶器、金属など様々な材質、形のものが作られていますが、どうして夏になると風鈴を軒先などに吊るすのだろうか?? 風鈴の音色は涼しげで、癒し効果がありますが、そればかりでないようです?
風鈴の音色には、魔除けや厄払いが! コロナ払いも!
風鈴の歴史は古く、約2000年前の中国において、竹の枝につるして音の鳴り方で吉凶を占う「占風鐸:せんぷうたく」と呼ばれる道具がその起源とされている。
日本には、遣唐使によって仏教・建築と共に伝来し、寺の仏堂や塔の四隅にかける風鐸となり、境内で風向きを知るための音具として用いられた。また、風鐸が風に吹かれて鳴るガランガランという音が魔除けになるとされ、その音が聞こえる範囲に住む人には災いが起こらないと信じられていました。
お寺や神社の軒の四隅に吊るされている青銅製の風鐸 (写真はネットより)
この風鐸を風鈴と名付けたのは、浄土宗の開祖、法然上人だとされる。初め法然が「ふうれい」と呼んでいたものが、後に「ふうりん」と呼ばれるようになったという。
平安・鎌倉時代には、貴族の屋敷の軒先にもつるされるようになり、強い風が悪霊を運び、病気になると信じられていて、風鐸の音のする範囲には悪霊が寄り付かないと考えられ、魔除けとして取り付けられた。音で疫病神の侵入を防ぐための呪術的な道具として扱われたそうです。 現在でも神社やお寺の屋根部分にぶら下がる風鐸の姿を見ることができます。
江戸時代にガラス製になり庶民の手に、、
現在のガラス製の風鈴の姿が生まれたのは、江戸時代になり品質のいいガラス製法が日本に伝わってからのことで、当時はガラスが非常に高価で、風鈴は現在の価格でいうと200〜300万円もしたそうです。
やがて、江戸末期になり徐々にガラスの原材料が安価になり、ようやく庶民の手にガラス製の風鈴が届くようになります。 この時もまだ風鈴は魔除けのためのもので、庶民はかつての貴族と同じように軒先や縁側に風鈴を吊るしていた。
そして、風鈴をひとつの飾りとして楽しむ文化も生まれます。夏のはじめから終わりまでは風鈴を吊るし、夏の暑さで病気が広がるのを塞ぐ夏の魔除け、暑気払いとして定着し、「風鈴は夏の風物詩」という文化が日本の人々に定着していきました。
◆ 風鈴の起源は占いの道具と言われているほど日本人は音に対する信仰心が とても強い民族だと言われ、「六学集」という書物には、鎌倉時代、軒下に風鈴を下げ、その音色によって災いを防いだと記されています。
◆ ガラス製の風鈴が出始めるのが文献には、享保年間(1700頃)とされています。日本には、ガラスは原料を作る技術がなかったため非常に高価で、外国から輸入をするか、外国人のいる長崎でしか手に入らなかったためで、ガラスが安くなるのは天保以後です。大正時代刊行の書物には、「天保以前ビードロは高価なるをもってカラカネの風鈴をたくさん売る」と記述があります。
◆ 江戸のガラス屋の問屋である上総屋留三郎が長崎にガラスの研究に赴き、天保5年に江戸に帰り、その後ガラスの原料を作って卸を始めた。その原料を仕入れ、または職人が問屋から渡されガラス製品を作り、幕末から明治にかけて「加賀屋」と「上総屋」の二大問屋が隆盛を誇った。
江戸時代から続く「江戸風鈴」の音色を現代に受け継ぐ
「江戸風鈴」とは! 昭和40年頃に風鈴の老舗「篠原風鈴本舗」の篠原儀治氏が先代から江戸時代から続く歴史ある方法(製法)で作られたガラス風鈴を、「江戸風鈴」と名付け、300年続く「江戸風鈴として、東京の代表的な伝統工芸のひとつとしての名称が拡まりつつあります。石で削った凸凹のある切り口が奏でる涼やかな音色や、内側からの絵付け方法が特徴です。
江戸風鈴の一番の特徴は、音色 (^^♪
少しザラつき感が残るように、あえてギザギザにした縁にすることにより、擦れた心地のよい音を奏でる。コップのように滑らかにすると滑って音がしない!
今では一般家庭で見かけるのが少なくなった風鈴ですが、夏になると、風鈴をメインとしたイベントや祭り、風鈴市などが開催されています。コロナで出かけるのがままにならないですが、イベントやお祭りに足を運び、夏らしい風鈴の音を楽しんでみてはいかがでしょうか (^^♪
岐阜 関ケ原ウォーランド 風鈴祭りでは、昨年より2000個多い5000個とパワーアップし、コロナ収束を願い、7/1~9/22 まで開催されています。
「一宮七夕祭り」イベントは中止ですが、一宮駅 東広場で 7/4~7/26 までコロナの終息を願い「願い事風鈴」が展示されました。
《風鈴は名鉄百貨店、イオンモールで絵付け体験で作られたものが飾られました》
物理学者で文人の寺田寅彦氏は、なぜ風鈴の音に人は涼しさを覚えるのか? 風を予感させるからだけではない「自由」を感じさせるからだと説いています。
風の涼しさとは《風に従って鳴る自由さから来る。あれが機械仕掛けでメトロノームのようにきちょうめんに鳴るのではとても涼しくはない》と『 涼味数題』に記述!
新型コロナウイルスで不要不急で自由に外出もままならず、感染マスクをしているのも息苦しく不自由を感じる! 梅雨全線が停滞し大きな被害をもたらし人々の自由を奪い、なんとも不自由ばかりだ! 特別でなく普通の自由が欲しいですね!
『 風鈴の もつるるほどに すずしけれ 』 中村汀女
せめて、風鈴をつった糸がもつれるほどの涼風を、音色を楽しみたい
『流しそうめん』も夏の風物詩 (^^♪
暑くて食欲がない時でも、のごしが良く食べやすい「そうめん」「ひやむぎ」どちらも主な材料は小麦粉と食塩に水です。では違いどこにあるでしょう。
「そうめん」「ひやむぎ」の違いは太さにあります。 JAS(日本農林規格)によると「そうめん」は直径1.3mm未満、「ひやむぎ」直径1.3mm以上、1.7mm未満です。
ちなみに1.7mm以上は「うどん」です。そして幅4.5mm以上、厚さ2.0mm未満が「きしめん」です。
「ひやむぎ」には「そうめん」と区別するためピンクや緑色の色付き麺が入っています。
流しそうめんとは、
沢山の被害をもたらした長い梅雨、被害を受けられた皆様に心より お見舞い申し上げます。 一日も早い復旧をお祈りします。
新型コロナウイルスも拡大のするばかり、終息の予測も見えない『油断大敵』 (>_<)
自粛生活はいつまで続くのか、「普通の生活」がしたいですね!
これからが夏本番、熱中症に注意! コロナに注意! 8/1 記