「四季」 折々に思いつくまま!

いつも元気で、笑顔で、楽しい 「好々爺」です <ASC23期生>

5月 「旬」 (^^♪

日本の食文化は、季節を感じながら、季節の味「旬」をいただくことを大切にする文化があり、いち早く季節のものを味わうことが大きな喜びであり、昔から大切に引き継がれてきました。 

「初鰹」を食べて長寿を祈った江戸の町人! (^^♪ 

初夏は、初鰹が「旬」の季節です!

江戸中期の俳人 山口素堂(1642~1716)の句に! 

「目に青葉 山ほととぎす 初鰹」

目にも鮮やかな「青葉」美しい鳴き声の「ほととぎす」そして食べて美味しい「初鰹」江戸の人々が最も好んだ「旬」なものを俳句に詠んでいます。

三つも季題が重なっているということでも、有名な俳句です < 山口素堂は、江戸ではなく大阪の人だったそうです>

江戸時代には「勝魚」などと呼ばれ縁起の良いもので、とりわけ初鰹は猫も杓子も飛びつくほどの人気ぶりで、食べると(初鰹七十五日)寿命が75日延びるとも言われ、特に「初鰹」は、珍しさが先行して値段がたかく江戸庶民に、目が飛び出るほど高値の花!しかし江戸っ子は初物に手をだすのが「粋」な証だったようです。

当時の「初鰹」は「まな板に 小判一枚 初鰹」宝井其角 / 1661~1707)と詠われるほど極めて高価で、「初鰹は女房子供を質に置いても食え」と言われるほどに人気があったそうです。 (>_<)

鎌倉時代末期の歌人だった兼好法師は『徒然草』の中で、

鎌倉の海に、鰹という魚は、かの境には双なきものにて、このごろもてはやすものなり」鎌倉の海でとれた鰹を、生で食されたであろう鰹が、「最近もてはやされるようになった魚」として綴っられています。

兼好によれば、鎌倉の年寄りには「この魚は私たちが若かりし頃は、身分の高い人の前に出されることはなかった。頭は下人も食べず、切って捨てたもの」と言っていた者もいたようだ。兼好の時代にカツオの生食観が大きく変わったのかもしれない。

小林一茶の句に、

 「鰹一本で 長屋のさわぎかな」

松尾芭蕉の句に、

 鎌倉を 生きて出でけむ 初がつお」   

この句にありますように江戸に入る鰹は、鎌倉沖相模湾でとれたことがわかりますね!

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クレマチス・テッセン(鉄仙)・カザグルマと呼ばれ「ツル性植物の女王」といわれ世界中の人に愛されています。多年草で約300種類存在すると言われています。写真右側のピンクは(ドクターラッペル) 花言葉「精神の美」「旅人の喜び」

高値の「初鰹」はいくらしたのでしょうか?

江戸の町を、天秤棒をかついで威勢のいい売り声で「かっつをー、かっつをー」と売り歩く魚屋が登場する歌舞伎(髪結新三)があります。その中で朝帰りの新三が、宵越しの銭はもたねえと高かろうが、ためらわず初鰹 1本3分で買う場面があります。

当時の貨幣はいわば4進法で、1両は4分・1分は4朱・だから1両は16朱
 かなり大ざっぱに、1両は今の6万円ぐらいと推定すると!

    6万円×3/4両=4萬5千円

江戸時代の初鰹が高かったことがわかる話を、もうひとつ。

文化9年(1812)旧暦3月25日 初カツオ1本 2両1分。
文化年間ですから、1両を今の2万円ぐらいと推定すると!

     2万円×2、25両=4萬5千円 

 太田南畝(おおたなんぽ)というひとの「壬申掌記:じんしんしょうき」に、その日、魚河岸(当時は日本橋)に入った鰹 17本うち、将軍家お買い上げ6本、3本が料亭八百膳に、残りが一般売り! と記述があります。

当時は「これが一句詠まずにいられっか、ちくしょうめ!」と腹が立つほど高価で、まさに「初鰹」を食すのは、一大イベントだったようですね! (^^♪

「初鰹 銭と辛子で二度涙」
「初鰹」の高さで銭がなくなることに涙し、鰹といっしょに食べる辛子で二度目の涙を流す。

 しかし、値のはるカツオも 端午の節句(旧暦5月5日)が過ぎると、安くなり、「落ちぶれるものは鰹の値段なり」という、ことわざがあるほど!

「初がつお 旦那は羽がもげてから」
賢い店の番頭などの旦那衆は、初がつおの次期が終わってから、つまり銭が飛んでいく羽が取れてから、かつおを味わったという意味の句です。

カツオの「旬」は年に2度! 春から初夏にかけ、黒潮にのって太平洋岸を北上するカツオを「初鰹」です。

秋の水温の低下に伴い、三陸あたりの海から関東以南へ南下してくるカツオが「戻り鰹」です。

餌をたっぷり食べている「戻り鰹」は脂がのっているのに対し、「初鰹」はさっぱりしているのが特徴で、旬の走りの「初鰹」は今も昔も人気の初夏の味覚です。

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また、「たたき」別名「土佐造り」という代表的な食べ方もありますネ! 高知の名物料理でもあります、皮付きのまま鱗は削ぎ落とし、表面に軽く火が通るくらいに焙ってから氷や水で冷やす。そして、たれと薬味をたっぷりかけて刺身として食べる。

 カツオのたたきにも誕生をめぐっての逸話のような説があります。

江戸時代中期に土佐(現在の高知県)で生のカツオを食べたことにより、大規模な食中毒事故が起きました。そこで、土佐藩主だった山内一豊が庶民にカツオの生食を禁じました。

しかし、刺身の味を忘れられない庶民は、カツオの表面だけを焙って生でないぞ!とばかり食べたそうです。毒消しのためニンニクやネギも添えたそうです。これがカツオのたたきの始まりとも言われている。美味しい鰹のタタキが食べられるのは、図らずも名君山内一豊のおかげか ヽ(^o^)丿

なぜ「タタキ」? もともと包丁の背でたたいてから表面を焼いていたからだとの節、現在は焼いてからたたく、 たたいてから焼く、まったくたたかないなど色んな方法が有るようです (>_<)

最近は、漁業技術、船の技術が進歩したことで赤道付近まで船をだしてカツオを漁獲します。 そのため年中かつおが入荷して、「旬」というものがなくなりつつあるのも事実ですが、でも、せっかくの旬ですから是非冷凍ではなく生で、一年に二回の「旬」を迎えるカツオ、その一回目の「旬」を是非皆さん味わってみて下さい! (^^♪

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ヤグルマソウは、矢車草・矢車菊コーンフラワーといろんな呼び名があります。  花期は6~7月ですが、今年は暖冬のせいか、もういっぱい咲いた (^^♪       花言葉は「繊細」「優美」「繊細」

日本には、カツオからダシをとる食文化もあります!  日本では、4世紀以前、すでにカツオをそのまま干したり、煮てから干したりして食べていたと言われています。

室町時代になると、この干したカツオを焙って乾かすという工程が加えられ、それが、いまのカツオ節の製法につながったとされています。大坂の大商人や京都の上流階級が、煮汁にカツオ節を入れて旨味を出したことがダシとして定着し、カツオ節を使うという日本食文化にとって重要な方法を編み出したのである。

また、ダシの誕生以前から、日本人は調味料としてカツオの煮汁を煮詰めて、うまみを固形に凝縮させたものを「竪魚煎汁:かたうおいおり」と呼んで、ダシとして用いていたそうです。

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カランコエ多肉植物・アフリカ南部、東部・アラビヤ半島・東南アジアに約100種類分布・ 花言葉は「たくさんの小さな思い出」「幸福を告げる」

春の芽吹きの季節の ¨たけのこ¨ も「旬」の食材ですね!

孟宗竹(もうそうちく)は3月中旬から5月にかけてが「旬」で、その後、淡竹(はちく)、真竹、根曲がり竹が旬を迎えます。

また、「筍(たけのこ)」という漢字を分解すると「竹」と「旬」。「旬」は「一旬」「上旬」「中旬」などというように約10日ほどの期間を表す言葉です。「たけのこ」は成長が早く、10日ぐらいで竹になってしまうことからこの字が当てられたといわれています。

筍の産地で有名なのは京都洛西一帯で、柔らかく香りもとても良いそうです。

ゆでた「たけのこ」や、水煮の「たけのこ」の切り口によく白い粉がついていますが、これはチロシンというアミノ酸なので、洗い流さずそのまま食べられます。

この他、タンパク質やビタミンB1、B2、カリウムや食物繊維を含んでいます。

えぐみの成分はホモゲンチジン酸や蓚酸(しゅうさん)で、堀り出してから時間が立つごとに増加します。 

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屋根もあり雨も当たらないカーポートに、コロナウイルスに負けないで今年も咲いてくれた、「ど根性たんぽぽ」 (^^)/

新型コロナウイルス感染の脅威による「全国緊急事態宣言発令」4/16~5/6まで出される。これによって不要不急の外出が自粛となり、大型連休もじーっと我慢! 我慢!

「不眠不休」医療関係者にエールを送ろう! 頑張れ  感謝! 

高校総体(インターハイ)も中止決定! 残念無念 (>_<) 

緊急事態宣言も延長か?? (@_@。

                             4/30  Marui